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senseware 1/2 [雑談]

21_21 design sightで行われていたSENSEWARE展に行って来ました。
http://tokyofiber.com/ja/

SENSEWAREとは、簡単にいうと日本の繊維メーカーが開発した人工繊維を使って、デザイナーの原研哉さんが主導になって企業やクリエイターに人工繊維の新しい使い道を提示するというものです。

ちなみに、2年前の2007年にも行われたようです。(その時は青山のspiralで行われました)

繊維というと、衣服などの布製品が思い浮かびますが、現在使用されている人工繊維などはそれ以外の場面で使われていることが多いです。しかし、どちらかというとそれらの繊維が全面的に表立って押し出された使用法はされることは無く、あまり目立たない部分で使われていないのが現状です。

その繊維をこれまで扱ったことが無い分野が違う人が手に取るとどのような料理をされるのか、が今回の展覧会の見所です。

期間は2週間と短かったのですが、そのうち3回会場に足を運ぶことが出来たので、簡単に感想とギャラリートークに参加した感想を書こうと思います。

今回出展された作品としては2種類あるような気がします。
①素材そのものに新たに付加価値をつけたもの
②素材+αで新しい製品として作り上げたもの。

①は積み木や衣服、マスクや掃除ロボット、苔プランターなど
②は光ファイバー入りコンクリートや椅子や照明(nendo, 青木淳)など

どちらが優れていてどちらが劣っているというわけでもなく、素材の使い方としてこのようなものがあるということが提示されたことが素晴らしいと思う。

個人的に一番気に入ったのは隈研吾さんの光を通すコンクリートだろうか。これまで見たことが無いもので、実際に使用されている所を見てみたいという気持ちにさせてくれた。

一方残念な部分もあり、元々の素材には触れるのだけれども、完成した作品には触れることが出来ないので、マスクや服がどのように肌に装着されるのかを感じたかったし、積み木も実際に積んでみたかった。人間のsense(感覚)で一番優れているのは視覚だと思うけれど、体に触れる感覚が残すものも大きいだろうし(触れられなければ想像するしかない。けれど想像するのと実際に触れた時の体の反応は変わってくるはず)、記憶に残る部分だと思うので、欲を言えばそれがもう少し感じられる構成だとよかったのではないかと。

で、土曜日に青木淳×原研哉の両氏のギャラリートークに参加したので、以下はその覚書です。

原さんが建築家の方とコラボするきっかけとなったのは1995年に行われた
建築家たちのマカロニ展がきっかけだそうです。
http://www.ndc.co.jp/hara/home/macaroni/index.html

これはその名の通り、建築家にマカロニを設計してもらうものです。一見その必然性が分かりませんが、良いマカロニは均一に熱が入る必要がある、ソースに上手くからまる必要があるなどの、いくつかの克服すべき課題があり、実際に発表されたものを見て原さんが建築家の方とのコラボレーションに手ごたえを感じていたとのことでした。これは建築家の方に「解決すべき問題の大元を考える」という共通の認識があったことが大きいとのことでした。

また、その時はグラフィックデザイナーの方にも同じテーマで作ってもらったとの事ですが、どちらかというと、面白い、おしゃれなものになっていたそうです。


今回青木さんが依頼された繊維は炭素繊維という軽くて丈夫な繊維です。
最終的には6mの長さを持つ片持ち梁の照明になりましたが、初めは、「白い教会」
http://www.aokijun.com/ja/works/058
のような構造体で人が入れるほどの空間(屋根つき)を考えていたそうですが、コストの面で断念したそうです。

それから、傘や椅子とアイデアを出しましたが、「炭素繊維だからできる」というものではないとのことから、最終的に照明となりました。

炭素繊維の加工法ですが、何故コストが高くなるのかというと、繊維を金型に入れて焼くという方法をとっており、はじめに繊維を必要な分だけ均一な厚さに積み重ねなくてはならなくて(元々繊維の表面に粘着剤がついているそうです)その部分に職人技が必要との事でした。

代表的な照明作品としてアルコが挙げられますが、アルコは重い大理石でその上の照明部分を支えて、尚且つ照明の当たる領域は狭いですが、今回の6mの照明だと、軽い上に、広い部分の照らすことができるので、実際に商業施設で利用が可能だということでした。(コストが100万ほどかかるので、一般住宅には向かないようです)

照明の説明が一通り終わり、原さんがまとめに入りましたが、今回の展覧会をこれで終わらせてしまっていいかとの話になりました。元々、この展示は原さんが依頼を受けて行っているわけですが(原さん曰く、自分が好き勝手にやっていると思われがちだけれど、依頼された案件を取捨選択をした上で行っているとのことです)このまま終わるのは提示しただけで終わってしまい、育てることができない。つまり新しい技術として発展させることが出来ないのだから、具体的に青木さんや他の企業も交えてプロジェクトを発足させたいのです。という原さんの意見がありました。

その意見を聞いて青木さんも、今回炭素繊維の加工現場をみて、今後の自分の仕事に影響をうけて、何らかの形で利用できればと考えているとの意見が出されました。

「今のような不景気な時代は手堅い仕事が多いけれど、こちらから手を挙げて提案していかないと新しい技術は作れない」と原さんはプロジェクトの立ち上げに非常に意欲的だったので、今後新しい動きがあるかもしれません。

TOKYO FIBER '09 SENSEWARE

TOKYO FIBER '09 SENSEWARE

  • 作者: 原研哉+日本デザインセンター原デザイン研究所(企画・構成)
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2009/09/18
  • メディア: 単行本


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